コラム:専門店が教える!オーダーシャツの背中ダーツとタックの選び方

オーダーシャツの"背中"をどう仕立てるか?〜ダーツとタックの選び方〜

オーダーシャツ専門店・金港堂の宮谷です。

シャツを仕立てる際、「背中の仕様」について質問されることがよくあります。

特に最近は、「オーダーシャツ 背タック」などの検索から当店を訪れてくださる方も多く、関心の高さを感じています。


今回は、背中のダーツ・タックの違いやそれぞれの特徴を、写真付きでわかりやすくご紹介します。あなたにぴったりのオーダーシャツを仕立てるために、ぜひ参考にしてみてください。


背中の仕様は大きく4種類


【プレーン】 【ダーツ】 【サイドタック】 【センタータック】
プレーン仕様 ダーツ仕様 サイドタック仕様 センタータック仕様
シンプルでタイトなシルエットに適した仕様 ウエストを絞って、立体的なラインを強調 肩の後ろにゆとりを持たせ、腕を動かしやすく 背中中央でゆとりを確保。主にボタンダウンで使用

プレーン仕様:無駄のないすっきりした印象に

一番シンプルな「プレーン」は、ダーツやタックを入れず、すっきりとした背中に仕上がります。

身体にフィットしたオーダーシャツを求める方や、タイトなシルエットを好まれる方には特に人気です。

オーダーシャツでは背巾(背中の幅)を採寸することで、タックを入れなくても自然なゆとりを持たせることが可能です。


オーダーシャツの背幅

ダーツ仕様:ウエストラインを引き締めたい方に

背ダーツは、背中の布地を内側に折り込んで縫うことで、ウエストを絞る効果があります。

特に胸囲とウエストの差が大きい方には適しており、フィット感を高めつつ、スタイリッシュな印象に。

ストライプ生地のシャツでは、縫い目によってストライプが寄るため、視覚的にウエストが細く見えるという効果もあります。


サイドタック仕様:動きやすさを重視したい方へ

肩甲骨のやや下あたりにタックを入れることで、腕を前に出しやすくなるのがサイドタック。

運転が多い方や、日常的に腕を前に動かすお仕事をされている方には、この仕様をおすすめしています。

動きやすさを求める一方で、シルエットをスリムに保ちたい方は、プレーンを選ばれることもあります。

センタータック仕様:クラシックな表情を演出

シャツの背中中央に1本のタックを入れる仕様で、特にボタンダウンシャツによく見られるデザインです。

サイドタックほど機能的ではありませんが、クラシックな表情を持たせたい場合におすすめです。


まとめ:背中の仕様は「見た目」と「動きやすさ」のバランス



オーダーシャツは、寸法だけでなく細かな仕様まで自分らしく選べる一着です。

背中のデザインひとつとっても、「フィット感を重視するか」「動きやすさを優先するか」など、目的によって最適な形が異なります。



ぜひ、お客様のライフスタイルやお好みに合わせた仕立てを楽しんでみてください。




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