オーダーシャツは、自分の体型に合った一枚を作る楽しみと共に、「どう見せたいか」というデザインの工夫も大切です。特に採寸後に入れる"ゆとり"の加減は、見た目や着心地を大きく左右します。今回は、その"ゆとり"の考え方について、金港堂の現場からお伝えします。
オーダーシャツの採寸、その奥深さとは?
オーダーシャツの採寸は、単にサイズを測るだけではありません。たとえばお腹まわり。立って測ると100cmでも、座った途端に105cmになる方も多くいらっしゃいます。もし、立った状態を基準にゆとり12cmを加えたとしても、座った時にはそのゆとりは実質7cm。ボタンが引っ張られてしまう恐れがあります。
このように、同じ方でも姿勢によって体型が変化します。そのため金港堂では、立った状態と座った状態の両方を想定し、実際の生活シーンを意識しながら調整を行います。
体型に合わせたゆとりの設計
たとえば、胸囲90cm・ウエスト70cmという方の場合、胸囲に14cm、ウエストに11cmのゆとりを入れると、くびれが23cmも強調されます。スタイルが引き立つ反面、「細く見せたくない」というお客様には、あえてウエストに多めのゆとりを入れて自然なシルエットにすることも。
このように、ゆとりの設計はお客様のライフスタイルや見せたい印象によって変わります。
ご相談しながらつくる、あなただけの一着
金港堂では、採寸から製作まで、すべてお客様との対話を大切にしながら進めています。「痩せて見せたい」「お腹が目立たないように」「動きやすくしてほしい」――その一つひとつのご希望を丁寧に反映することで、ただ着るだけでなく、自分らしさを纏えるシャツを目指しています。
チェーン店や既製のパターンオーダーではなかなかできない、こうしたきめ細やかな対応こそが、私たちのフルオーダーの魅力です。
最後に。
シャツづくりは、数字だけで完結しないものです。「着やすさ」と「見た目のバランス」を追求しながら、一緒に相談して決めるプロセスもまた、オーダーシャツの楽しさです。
初めての方も、ぜひお気軽にご相談ください。採寸から製作まで、安心してお任せいただけるよう丁寧に対応いたします。