オーダーシャツにアイロンは必要?イージーケア・リネン・着脱式カラーの話

オーダーシャツってアイロン必要ですか?」──お客様からよくいただくご質問です。

結論から言えば、ビジネス用途なら基本は必要。ただし、当店のイージーケア生地は "軽くかけるだけ" で整うように設計されており、仕上げの手間はグッと減ります。この記事では、アイロンと素材の関係、現代と昔のケア方法の違いまで詳しくご紹介します。



天然素材とアイロンの関係

  • 綿や麻といった天然素材は、どうしても洗濯後にシワが残るのが自然。
  • イージーケア生地はシワになりにくい加工を施しており、アイロンがけが軽くて済むのが特徴。
  • ただし、ビジネス用としては「清潔感」重視のため、基本はアイロン前提です。


リネンシャツは"面"を整えて品格アップ

リネン(麻)は、夏に人気の素材。糊付けは不要ですが、シワ感をそのままにするよりも、アイロンで軽く面を整えることで上質な印象に。

時短のおすすめ手順:

  1. 脱水は30〜60秒程度で短めに。
  2. ハンガーで形を整えて陰干し。
  3. 乾き切る前に中温スチーム+当て布でアイロン。まずは襟→前立て→袖→見頃の順で。


イージーケア vs ノーアイロンの違い

イージーケア=シワができにくく、アイロンが簡単という加工。一方、ノーアイロンを謳うシャツでも、前立てや袖口などは軽いアイロンを当てた方がきれいに仕上がることが多いのが現実です。

当店では、フルオーダーシャツの美しさを活かすためにも、お手入れ方法を生地の特性に合わせてご案内しています。



着脱式カラーの話──「便利」の原点

19世紀に生まれた着脱式カラー(付け襟)。汚れやすい襟だけを取り外して洗えるという合理的な設計から生まれました。

当店でもNHKドラマの衣装として何度か製作経験があります:

着脱式カラーの再現シャツ



時代再現と現代の素材ギャップ

時代背景を忠実に再現する衣装では、当時使われていた素材や織りを再現する必要があります。しかし、現代のテレビ映像では「カメラ映えする光沢」も求められることが多く、バランスが難しいところ。

例:NO-S100 スーピマ綿100番手双糸

スーピマ綿100番手双糸の生地



まとめ:ちょっとだけ、アイロン

  • オーダーシャツは基本アイロン要。ただしイージーケア生地仕上げ時間は短縮可能。
  • リネンシャツは"面"を整えるだけで上質感がアップ。
  • 昔の着脱式カラーにも学ぶ、機能美と合理性

どの生地を選ぶか、どう着こなすか──あなたの生活やスタイルに合わせて最適な一着をご提案します。お気軽にご相談ください。

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